お食事のおいしさに定評のあるにっぽん丸のクルーズ体験記です。
乗船したのは2015年3月11日(水)〜12日(木)「名古屋・横浜カジュアルクルーズ」1泊2日。
船の特徴・雰囲気などを知っていただき、初めてのクルーズ旅行を計画される皆さまのご参考になればと思います!
両親の金婚式記念に旅行をプレゼントしようかと思うんですが、迷ってしまって・・・。何かいい案はないですか?
ご両親は旅慣れとるかね?
そうでもないです。自営業でずっと忙しかったので、この機会にふたりでのんびりと旅行を楽しんでもらいたいと思って。
ご高齢だし、移動の負担も少ない方がいいわな。クルーズ旅行はどうかね?
車の運転は心配だし公共交通機関の移動もなかなか疲れるけど、クルーズなら乗船してしまえばあとの移動はらくらくだがね。動くホテルとも言われとるよ。
クルーズは思いつかなかったです!高齢の両親にはぴったりかも。全く初心者でも楽しめますか?ドレスコードとかあるんですよね?
日中はカジュアルな服装でええよ。ドレスコードは夕方以降に適用されるけど、パンフレットなどで目安が案内されとるから心配いらんがね。日数が短いクルーズだと一度もフォーマルの日がない場合もあるよ。
うちの母は心配性だから服装とか船酔いとかいろいろ気にしそうです。
わしが体験したクルーズの様子を参考にしやあ。
にっぽん丸 名古屋/横浜カジュアルクルーズ
「食のにっぽん丸」1泊2日クルーズの体験記です。こちらは2階のメインエントランスにあるフロントデスク。
このフロアにクルーズサロンもあります。クルーズサロンではクルーズコンシェルジュが船内生活全般の相談にのってくださいます(クルーズによってはコンシェルジュが乗船していない場合もあり)。
メインダイニング瑞穂も2階にあります。
写真を撮り損ねてしまいましたが、1階にテンダーボートに乗り込むゲートがあります。ゲートの階段は結構狭くて急でしたので、ご高齢で脚がお悪い方には少々つらいかな?と感じました。
テンダーボートとは、クルーズ船に対応した岸壁がない場合に乗客を乗せて港と船を行き来する小型の船舶です。にっぽん丸は大型の船では行けないような港や運河にも行けるのが魅力ですが、テンダーボートでも接岸できない場合は現地のもっと小さな船で上陸することもあるそうです。
3階にツアーデスクがあり、オプショナルツアーの案内や寄港地の案内をしてくれます。
カメラマンが撮影した写真を販売するフォトショップもあります。
セルフランドリー、大浴場も3階です。お部屋にシャワーしかなくても大浴場で湯舟につかってのんびりできるのはありがたいです。タオル、貴重品ロッカー、ドライヤー、スキンケア用品もそろっています。洗い場は7つありました。
4・5階に2層吹き抜けのドルフィンホールがあります。この日のイベントは船専属バンドのコンサートでした。
5階にはカジノ、カードルームやeカフェ&ライブラリーなどがあります。eカフェ&ライブラリーでは、有料ですがインターネット接続が可能です。
カジノでは法律上現金は賭けることができないのでゲーム券を使います。ゲーム券はお部屋に置いてありました。
4階の客室はスーペリアステートです。2階にもスーペリアステートがあり、2階の部屋の方が広く、なかでも201と202が一番広いので、お得だそうです。
5階の客室はデラックスベランダ、デラックスツイン、デラックスシングルです。このフロア専用のランドリーもありますが数が少ないので3階のランドリーを使う方が多いそうです。
6階にはスイートルーム、デラックスルームのお客様が夕食をとるダイニング春日があります。ワインはソムリエ田崎真也氏セレクトとのことでした。
ダイニング春日には寿司バーも併設されています。寿司バーは別料金です。
6階のスイートルームがあるエリアへは、スイートのお客様しか入れないよう、キーが必要な入り口が設けられていました。
7階にはプールやジム、スパなどの施設があります。
プールサイドにあるリドテラスでは、GODIVAのショコリキサーがいただけます。無料です。
1泊2日で、ショコリキサーをいただく時間とお腹の余裕がなく、残念ながらあきらめました。
同じく7階にあるホライズンラウンジでは海を眺めながらモーニングコーヒーやアフタヌーンティーを楽しめます。こちらでいただいたコーヒーはとてもおいしかったです。夕食時にいただいたコーヒーよりもグレードが高い感じでした。コーヒーがお好きな方は、ぜひホライズンラウンジでコーヒーをお楽しみいただくことをおすすめします!
泊まったお部屋はコンフォートステート305号室でした。
二人が同時にスーツケースを床に広げるのは難しい広さかと思います。衣類などはスーツケースから出してクローゼットやチェストに収納してしまい、いちいちスーツケースから荷物の出し入れはしないように、ということですね。ベッドの下がスーツケース収納スペースとなっています。
にっぽん丸はエレベーターが1箇所のみで、分かりやすいです。その一方でエレベーターから遠い客室の場合は、ご高齢で足腰に不安がある方には少々不便かもと感じました。
さて、出港の前に4階プロムナードデッキにて避難訓練とボンボヤージュ・サービスがありました。
指定の避難場所にクルーが誘導してくれます。集合後にライフジャケットの着用方法の説明がありました。ライフジャケットは、写真のようにお部屋に備えられています。部屋によってどこに避難するかは決められているため、いざという時どこに避難すればいいか迷わないよう、避難訓練にはきちんと参加しましょう!
避難訓練のあと、シャンパンとホットカルピスがサービスされました。バンドの生演奏もあり、船旅らしい雰囲気が盛り上がります。
17時出港、18時から2階ダイニング瑞穂にて夕食でした。
この日のメニューは南米航路時代のメニューを現代風にアレンジした「クラシックディナー」でした。ハウスワインには、どんな味わいなのか説明も添えられていました。
凝ったお料理を提供できるのも、船の規模が関係しているそうです。食材の調達一つにしても、超大型船の場合は質に加えて量も確保しないといけないですが、小規模な船であればバリエーション豊かに食材を調達できるという面があるそうです。
一度に大勢のお客様にお料理を提供しなくてはならないクルーズ船。いろいろな苦労があるのだなあと思いつつ美味しくいただきました。
お食事のスタイルやドレスコードの目安などは船のクラスによって変わってきます。にっぽん丸を含め日本船3船はラグジュアリークラスとなります。
クラスは豪華な順にブティッククラス、ラグジュアリークラス、プレミアムクラス、カジュアルクラスとなります。初めてのクルーズであれば、公用語が日本語で大浴場など日本のお客様向けの設備もある日本船を体験してみるのは良いのではと思います。
このクルーズでは夕食は1回制でした。にっぽん丸では、ステートルームのお客様のみ乗船人数などによって1回制か2回制か決まります。そのほかのカテゴリーのお部屋は1回制です。
なおカジュアルクラスの船では夕食は2回制のことが多いです。2回目だと20時くらいから開始のため、日本の感覚からするとちょっと遅めの夕食ですよね。特にご高齢の方は1回目をご希望されることが多いと思います。確約されない場合もありますが、リクエストはクルーズ予約時にしておいた方が良いです。
さて夕食の後は、ドルフィンホールで船専属バンドのコンサートでした。このクルーズのドレスコードはカジュアルだったと思うのですが、皆さんおしゃれを楽しんでいらっしゃる印象でした。カジュアルという語感からするとジーンズとTシャツでも良いのかなと思ってしまいがちですが、ラグジュアリー船の場合は「カジュアル」といってもジーンズやTシャツはNGです。ドレスコードの目安は申し込み時に聞いてみると良いかと思います。
朝食は、部屋カテゴリーに関わらず瑞穂、春日のどちらでいただいても大丈夫でしたので春日へ行ってみました。瑞穂は和食膳と洋食ビュッフェ、春日は洋食のみでした。写真は春日の朝食です。
パンは船内で生地から作っているとのことで、種類も豊富でおいしかったです。
1泊2日のクルーズはあっという間でした。全体的に、にっぽん丸は落ち着いた雰囲気の船という印象を受けました。クルーズコンシェルジュの方の説明によると、旅館のような和のおもてなしを目指しているとのことでした。
数あるクルーズ船はそれぞれ特徴も様々。船内で過ごす時間も長いクルーズの旅では、船の雰囲気が自分の好みに合っているかどうか、クルーズ選びの際は重要になってくると思います。この記事が皆さまの参考になればうれしいです。
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